2012年8月10日金曜日

関連書籍

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「王様のレストラン」三谷幸喜

ナリタの人生を大きく左右することになった(?)三谷幸喜随一のコメディドラマ。経営不振に陥った元人気フランス料理店の立て直しに奔走する新オーナーと伝説のギャルソンが次第に不遜な店員たちを感化していく、そんな筋書きのもとに様々な人々の思惑が滑稽に交錯する大変によくできたドラマです。いずれナリタがホンタナで別途「王様のレストラン」を取り上げる時が来るかもしれません。大オススメです。

2012年8月7日火曜日

2012.8.7 滑稽なら面白いわけではない 〜「JUNO/ジュノ」の感想から〜

どうやらこの作品の面白さは、アメリカや日本といった風土の違いだけではない独自の個性によるものだということが分かってきたタナカとナリタ。しかしその先は依然としてナゾのまま。あれやこれやしているうちに、なぜか話は三谷幸喜の作品群にシフトします。はたしてJUNOの話に戻ってこれるのか?!
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2012年7月31日火曜日

2012.7.31 「JUNO/ジュノ」 ジェイソン・ライトマン

いよいよ本格的に暑くなってまいりましたが、皆様お元気でしょうか。というわけで、爽快というにはテーマが重いですが、なぜか晴れ晴れとした気分になる映画をご紹介します。ひょんなことから妊娠してしまった女子高生ジュノの物語ですが、この手の話にありがちな陰湿で投げっぱなしな展開とは一味ちがう、合理的かつ明るい雰囲気に目を奪われます。親子とは、家族とは、そして人を好きになるとは?タナカの「倫理観が崩れる」ほど、複雑なのに愛おしい人々のつながりを見事に描いた作品です。
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2012年7月24日火曜日

2012.7.24 文章の対話感 ~「科学と科学者のはなし」の感想から~

ナリタによる紹介本2作目、寺田寅彦エッセイ集「科学と科学者のはなし」の感想回となりました。物理学者寺田寅彦の随筆やナリタの過去の解説文などを話の肴にしつつ、良いエッセイとは何か、エッセイを通して著者が読者を対話に誘うというのはどういうことかに関する考えをタナカ・ナリタが思い思いの立場から語る回になりました。果たしてタナカの心に寺田の随筆は(そしてナリタの解説文は)響いたのか。前回と併せてお楽しみ下さい。
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こちらもご参考まで:成田広樹「言語の種:ヒトの心の成り立ちにせまる糸口」(WASEDA×ONLINE;読売オンライン)

2012年7月17日火曜日

2012.7.17 「科学と科学者のはなしー寺田寅彦エッセイ集」池内了

待ちに待ったナリタによる紹介回、第二弾です!今回は、明治生まれの物理学者による随筆集を取り上げます。科学者として大きな業績を残しただけでなく、文学的素養も兼ね備えていた著者。その目には、日常の風景・事象はどのように映っているのか?文系・理系の垣根をとっぱらった、科学することの純粋な面白さを教えてくれる稀有な一冊です。科学は好きだけど論文はキライなタナカの反応やいかに?!
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2012年6月26日火曜日

関連書籍

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「女子高生ちえの社長日記シリーズ」甲斐荘正晃
「投資ミサイル」竹内謙礼

タナカでも楽しく読めたビジネス書です。どちらも物語の体裁をとっていて、「The Goal」のようにケーススタディができますが、企業や投資について、一歩引いた目線でとらえる特殊な設定が妙に分かりやすいのです。とはいえ「もしドラ」ほど抽象的ではなく、今の社会人生活に近い内容なのがありがたい。入門用としておすすめです。


2012.6.26 ビジネスに効くホンタナスペシャル

会社員でありながらビジネス書を読もうとしないタナカの前に、一人のリスナーが立ち上がった!今回は数々のビジネス書を読んできたタナカの友人、ザキさんこと篠崎氏をお招きし、これぞと思う一冊を紹介してもらっちゃいました。話はビジネス書全般にひろがり、共通する独特の文体、セールスツールとしての役割、ビジネス書というジャンルとは?などなど、本としての楽しみ方を縦横無尽に掘り下げます。タナカとナリタの大きな資産になったスペシャル一時間半、これを聞いたらあなたもビジネスパーソン?!(効果には個人差があります)。
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2012年6月19日火曜日

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「エンデュアランス号漂流」アルフレッド・ランシング
遭難もの好きだったら避けては通れない、名作中の名作。二十世紀初頭、アーネスト・シャクルトン船長とのその仲間たちによる、南極圏にて22ヶ月ものあいだ繰り広げられた生還までの道のりを描いたノンフィクション。一人の落伍者も出さなかったことがいかに奇跡的な偉業であるか、読む前では絶対に想像できない、つまり読むしかない一冊です。こういう冒険譚では「自分だったら誰の役がいいか」と考えるもので、タナカはリーダーよりもサブリーダー的な配役(ギバちゃんとか)に親近感を覚えます、そうなのです。

2012.6.19 個人の魂を描く 〜「羆嵐」の感想から〜

獣害事件の恐ろしさ、人間の弱さを堪能したところで、「あえてノンフィクションという形態を取る意味とは?」という問いがわきあがったナリタ。小説よりも奇なる事実を描く、極限の人間心理を垣間見る、などなど、ノンフィクションの面白さを掘り下げていく中で、タナカとナリタは吉村昭作品のもつ「人を描く」ことの奥深さに気づかされます。淡々と、長くは語られない物語ですが、やはりその重みと深みは読み返し系ならではの味わいがありますね。最後までお楽しみに!

2012年5月30日水曜日

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企画展「世界の終わりのものがたり ~もはや逃れられない73の問い~」
http://www.miraikan.jp/sekainoowari/
お台場の日本科学未来館で開催中の特別展示です。タナカも行ってきました。世界が終わるものだという前提で物事をとらえ、考えるという発想はなかなかどうして興味深いもので、警鐘を鳴らす系のエコうさんくさい展示とは一線を画していました。さまざまな問い、そしてさまざまな人の考え方に触れ、自分の中で”終わる”ということへの考え方が浮き彫りになっていくようでした。特設サイトでも「問い-答え」の片鱗を見ることができます。なんともタイムリーな企画は6月11日(月)まで!

2012年5月10日木曜日

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「セックスのあと男の子の汗はハチミツのにおいがする」
「Girl's 寓話」

@tokokick さんが言及されていた「草子のこと」という短編がどちらにも収録されています。

2012年4月14日土曜日

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「星守る犬」村上たかし(漫画)/瀧本智行(映画)
すみません数時間前に映画みたばっかなんですが、それでも取り上げたのはこの映画が「犬を飼う」の逆だったからです。つまり、犬が人を看取るというものだったんですね。
死後半年たった身元不明男性の白骨死体、そして死後約一ヶ月の犬の死体が、北海道のとある原野で発見されたところから物語は始まります。社会風刺、と、一言でかたづけられない重く苦しい(切ないどころではない)内容でしたが、世の中はこんなにもままならず、それでも美しい絆が残されていることを、名俳優、名舞台、そして名犬(!)が優しく伝えてくれる作品でした。他の「動物ー子供」のお涙頂戴ものとは違います。漫画も読んでみようと思います。

2012年3月28日水曜日

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「海街Diary」吉田秋生
こちらも「ラヴァーズ・キス」と同じ世界観で鎌倉を舞台にした作品です。両親が出て行った家で暮らす社会人の三姉妹のもとに、中学生の異母妹がやってくるところから物語は始まります。複雑な家庭環境、大人の失恋、不器用な初恋、などなど、それぞれの姉妹が不安や悲しみにもまれながらも、鎌倉の美しい景色の中で仲良く(?)家族としての生活を共にしていく日々が描かれます。「ラヴァーズ・キス」との共通のガイドブック「すずちゃんの鎌倉さんぽ」と併読すれば、より鎌倉の舞台設定を楽しむことができます。