2013年4月30日火曜日

2013.4.30 「四月物語」岩井俊二

すべりこみでなんとか四月中に本作を紹介できてホッとしております。上京したての女子大生の期待と不安を美しい映像と音楽で織りなす本作は、春キライなタナカをも「いいなあ」と言わしめる魅力が凝縮しております。一年前とほとんど変わらない「タナカはなぜ春がキライか」のフリートーク含め、春にまつわる悲喜こもごもをご堪能ください。

21:10〜 古典コテン「霊感!」夢野久作
38:20〜 作品紹介
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2013年4月23日火曜日

2013.4.23 見てるだけで心地良い作品 〜「インデペンデンス・デイ」の感想から〜

何度も見返すことによって特に新しい発見も無くなり、それでも面白くて見返してしまう。タナカにおけるインデペンデンス・デイやバック・トゥ・ザ・フューチャー、ナリタにおける王様のレストランなど、人によってはまる"ツボ"はどのように決定されるのか。育ってきた環境が違うから説、イデアの想起説など、理由も分からず好きになってしまうことについて語り合ってみました。

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12:15〜 古典コテン 「メノン」プラトン
43:55〜 感想回 インデペンデンス・デイ

2013年4月16日火曜日

2013.4.16 「インデペンデンス・デイ」ローランド・エミリッヒ

スケールの大きな作風を得意とする監督の出世作をご紹介します。地上波で何度も放送される迫力ある映像、テンポの良い展開、爽快な大団円と、ある意味タナカがスルーしそうな本作。ご都合主義的なSF感があふれていながら、それでも繰り返し見てしまう面白さとは何か。背筋が伸びる名演説をはじめ、タナカの脳裏に浮かぶお気に入りのシーンの魅力をナリタとともに紐解いていきます。

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18:50〜 古典コテン 梶井基次郎「檸檬」
36:30〜 作品紹介

2013年4月9日火曜日

2013.4.9 解説の解説「生命とは何か」エルヴィン・シュレーディンガー

岡小天、鎮目恭夫による共訳のシュレーディンガー氏の古典的名作を、今回はナリタが解説の解説として取り上げます。学術書にありがちな専門的すぎる解説、はたまた解説の中で他の解説の批判をすることなどを取り上げ、「解説を書く者の倫理とはどこに設定すべきか」「本文を読ませたくなる解説とは」といった問題に迫ります。予定外のコーナー拡大版をお楽しみください。

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18:25〜 解説の解説


2013年4月2日火曜日

2013.4.2 二重らせんの物語 〜「匣の中の失楽」の感想から〜

綾辻行人が裏表紙の推薦文にて「探偵小説というものの、ありとあらゆる魅力的な要素をぎっしり詰め込んだ玩具箱」と評した日本四大奇書の感想回です。奇妙な探偵小説マニアサークルのメンバーが織り成す、謎が謎を呼ぶ展開、作中作を多用しためくるめく「さかさま」な世界観、ディープな「理想の犯行」「理想の探偵小説」談義などなどを通じて、読者は一方で探偵小説のいろはを見せつけられ、他方でアンチミステリの先駆けとなった数々の破壊的意匠に驚かされることになるでしょう。お楽しみください。
15:30〜 古典コテン「少女病」田山花袋
33:55〜 「匣の中の失楽」感想
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2013年3月26日火曜日

2013.3.26 「匣の中の失楽」竹本健治

戦後四大奇書のひとつを、おこがましくも紹介させていただきます。あの綾辻行人氏をはじめ多くの推理小説作家達の(やや特殊な)賛辞を集めた本作。推理小説への愛を全身全霊でつぎ込んだが故の”アンチミステリ”の魅力を、タナカはナリタへ伝えられるのか?原点にして最高峰、摩訶不思議なおもちゃ箱をお楽しみください。
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21:55〜 解説の解説
41:45〜 「匣の中の失楽」紹介



2013年3月19日火曜日

2013.3.19 自然図鑑をたっぷり語ってもらおうスペシャル

東京ではいち早く桜が開花し、春はもうすぐそこまで近づいています。そろそろ自然と楽しむ準備をしなければ…ということで、今回は自然啓発のお仕事で活躍されている長谷川奈美さんをゲストにお迎えしてお送りします。今回お持ちいただいたのは、なんと計14冊もの自然図鑑!冬こそ楽しめるもの、ご当地もの、素人には違いがわからないものなど、奥深い自然図鑑の楽しみ方を紹介していただきます。ほとんど図鑑に親しんでこなかったタナカ・ナリタも思わず引き込まれる、今まで気づけなかった本の魅力に迫ります。
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2013年3月12日火曜日

2013.03.12 更新お休みのお知らせ


いつもご清聴いただきありがとうございます。事前に放送内でアナウンスすることができませんでしたが、今週は更新をお休みさせていただきますのでご了承ください。次なる内容でまた3/19にお耳にかかりたいと思います。どうぞ宜しくお願いします。

2013年3月5日火曜日

2013.3.5 お化け屋敷的小説 〜「悪の教典」の感想から〜

次から次へと悪事を働く教師を描いた本作。高校という身近な舞台を描き、誰でも分かりやすい展開が”売れた”理由であると感じたナリタ。間口を広げ支持を得ることがミステリとして果たして良いことか否か?設定そのものを楽しむ作品に謎解きの醍醐味を求めることは酷なのか?「俺だったらこうする」と息巻くタナカの反論やいかに!
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15:40- 「私も投稿してみました」踊る!さんま御殿
29:20- 「悪の教典」感想

2013年2月26日火曜日

2013.2.26 「悪の教典」貴志祐介

今回はあえて「このミステリーがすごい!2011年国内部門第一位」、「週刊文春2010年ミステリベスト10国内部門第一位」、「第1回山田風太郎賞」、および「早川書房「ミステリが読みたい!2011年国内総合第2位」受賞作の堂々たる人気小説、貴志祐介の「悪の教典」を取り上げます。映画化までされた受賞歴多数の話題作を取り上げてタナカは何を想うのか。お楽しみください。
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17:39- 「私も投稿してみました」爆笑問題カーボーイ 担当大臣のコーナー
36:47- 「悪の教典」紹介


 

2013年2月19日火曜日

2012.2.19 省略とリアリティ・高校生の恋愛・モデルルームのスリッパ 〜「宙のまにまに」の感想から〜

蒼栄高校天文部を舞台に描かれる「宙のまにまに」のような学園青春コメディにおいて、高校生らの恋愛感情はどのように描かれるべきか(または描かれないべきか)、そこに関わる省略と強調のあるべき姿について思い思いの意見を戦わせるタナカとナリタ。物語のリアリティと感情移入のしやすさはどのような細部描写によって支えられているのか、などのトピックにも話は広がります。お楽しみ下さい。

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27:32〜古典コテン 夏目漱石「夢十夜」
45:01〜「宙のまにまに」感想

2013年2月12日火曜日

2013.2.12 「宙のまにまに」柏原麻実

二月も中旬。冬の寒さもあと少しといったこの頃、帰り道に見えるオリオン座がだいぶ傾いてきたことに季節の移ろいを感じるタナカであります(なんつって)。といったわけで、今回は学園天文部ものの漫画を紹介します。目立たず・ナメられずを信条とする主人公が、天真爛漫で星好きの幼馴染に強引に天文部に入部させられ…という、よくあるパターンの展開に加え、タナカにそぐわぬ可愛らしい画風に戸惑いを隠せないナリタ。夜空が澄みきったこの季節、心温まる星空青春グラフィティの魅力をお届けします。
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23:20〜 解説の解説
36:00〜 作品紹介

2013年2月5日火曜日

2013.2.5 日本語でしか書けない小説 〜「螢」の感想から〜

鬼才・麻耶雄嵩の世界を堪能したナリタ。日本語の特徴をうまく使ったどんでん返しに触発されたナリタは、自ら同じテクニックを用いた掌編を披露する!言語学者の血をも騒がせるミステリとは?!そして先週に引き続き新コーナーも登場します。
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10:45〜 古典コテン
28:50〜 「螢」感想回

2013年1月29日火曜日

2013.1.29 「螢」麻耶雄嵩

忘れた頃にやってくる、タナカの新本格ムーブメント。今回は推理小説界に賛否両論を巻き起こし続けてきた鬼才、麻耶雄嵩の作品を紹介します。山奥のいわくつきの洋館「ファイアフライ館」に集まった大学の超常現象サークルメンバー達。亡き館主を狂気に駆り立てたこの館で、ふたたび犠牲者が!ありがちな設定すら疑わざるをえない、「世界観をひっくり返す」達人の入門書として最適です。

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15:10〜 解説の解説
31:30〜 作品紹介

2013年1月22日火曜日

2013.1.22 多様性はヒーローを集めにくい 〜「アベンジャーズ」の感想から〜

マーヴェルヒーローズが集結する一大イベント、「アベンジャーズ」のようないわば”お祭り”的映画は日本では成り立たないのであろうか?日本の映画・アニメは世界観が多様化しすぎていて、目的や場をひとつにすることが難しいのではないか、とナリタは分析するが…。コーナーは引き続き「投稿してみました」、今回はタナカも参戦してみました!
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11:00〜 「私も投稿してみました」
29:00〜 「アベンジャーズ」感想回

ちなみに先週ナリタが「安住紳一郎の日曜天国」に採用されてゲットしたノートがこちら↓

2013年1月15日火曜日

「アベンジャーズ」ジョス・ウィードン

「スパイダーマン」などでおなじみの、マーヴェル・コミックスのヒーローチーム活劇「アベンジャーズ」の映画版を紹介します。アイアンマン、超人ハルク、キャプテン・アメリカなど、単作でも十分に活躍できるヒーロー達が集結し悪に立ち向かうという、贅沢ながらもよくある内容の本作。本来なら批判的になるはずのタナカが感じた「うらやましさ」とは?そして今回から本格的にコーナーもスタートします、お楽しみに!
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10:50〜 私も投稿してみました
35:40〜 作品紹介

2013年1月8日火曜日

新春!内部監査スペシャル

ホンタナもそろそろ仕事始め、ということで、まずは昨年やりそびれた反省会からスタートします。今回は初のゲストとしてお招きしたドクターキド氏に内部監査員としてふたたび登場願いまして、大小いろいろあったホンタナ2012年を斬ってもらいます。しかし黙って斬られるがままのタナカ・ナリタではなく、なんと2013年に向けてあたためていた改善策をさっそく実行に移してみました。今年もあいかわらず手探り試行錯誤でやって参りますので、ご愛聴の程よろしくお願い致します。
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2013年1月1日火曜日

謹賀新年

明けましておめでとうございます。
昨年はリスナーの皆様、そしてゲストに来ていただいた皆様に、大変お世話になりました。
本年も適度に力をいれつつ、しかしいつもの調子でやっていきますので、どうぞよろしくお願い致します。
配信は1月8日(火)より開始いたします。

2012年12月25日火曜日

おかざき真里先生にたっぷり語ってもらおうスペシャル

今年最後のホンタナは、ななななんと漫画家・おかざき真里先生をお招きしてお送りいたします!!本当です!!しかも先生自らに、特に思い入れの深い作品として宮尾登美子「序の舞」、副読本として雨宮まみ対談集「だって、女子だもん!!」の紹介までしていただくという、超豪華特大号となっております。恋愛と仕事に生きる女性達を描いてきたおかざき先生ならではの課題本に対し、「『&』の誰にも共感できない」とのたまったタナカ・『サプリ』を読み返し理解すべく努力してきたナリタの反応やいかに。先生ご自身の制作秘話なども織り交ぜた、極上のクリスマスプレゼント回です!!
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本年も聴いていただき誠にありがとうございました。
来年もどうぞよろしくおねがいいたします。
よいお年を!

2012年12月18日火曜日

ナリタの人生を変えたドラマをたっぷり語ろうスペシャル

年の瀬も差し迫ってまいりました。ホンタナの2012年もラストスパート、ということで、年末スペシャル第一弾として五ヶ月ぶり三度目のナリタによる紹介回をお送りします。かつてドラマニアの異名をとるほどのドラマ好きだったナリタ。そのきっかけでもあり、そして現在の進路へ進む分水嶺となった名作中の名作、三谷幸喜脚本「王様のレストラン」について、たっぷりどっぷり語ってもらいました!
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2012年12月11日火曜日

読み物としてのそよ風 ~「わたしのマトカ」の感想から~

おとなしさの中に、はじけたがる気質が見え隠れするフィンランド人。彼らとのマトカを経て帰国した著者は、日本での生活にも新しい視点を持つようになります。空気が動くことで風を感じられるように、人が動き旅をすることで感じられる”良さ”について語ってみました。最後に告知ありますのでお聴き逃しなく!
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2012年12月4日火曜日

2012.12.4 「わたしのマトカ」片桐はいり

女優、片桐はいりの初エッセイ集を紹介します。名作「かもめ食堂」の舞台となったフィンランドのヘルシンキを中心に、撮影の裏話やファームステイなど一歩ふみこんだ情景があたたかく描かれます。独特の雰囲気を持つ著者ならではのマトカ(=旅)をお楽しみください。
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2012年11月27日火曜日

2012.11.27 脇役度を極める 〜「中の人などいない」の感想から〜

ハテナ系の本にありがちなつまらなさを一蹴し、感動すら覚えるほどの内容に満足のナリタ。特に先の震災に関連した、多くの人と「家族」のような関係になりたいという著者の思いがつまった”目先のことにとらわれない芯のとおったユルさ”は必読。中の人はいなくとも存在感あふれるツイッター名脇役の魅力について語ってみました。(このエピソードを聴く

2012年11月20日火曜日

2012.11.20 「中の人などいない@NHK広報のツイートはなぜユルい?」NHK_PR1号

あの超人気ツイッターアカウント、NHK広報の”中の人”が(いないんですけど)本を出しました。お固いイメージのNHKをもっと身近に感じてほしい、お互いが当事者になりたい、との思いから始まったこのアカウント。宣伝ではなく広報としてのユルいツイート、それからはじまるフォロワーとの珍応酬の裏で、中の人は何を思い、何を感じているのか。そしてタナカがここで紹介したい本当の理由とは。ハテナ系タイトルの本が嫌いなナリタの反応やいかに!
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2012年11月13日火曜日

2012.11.13 不満がないということ 〜「第六大陸」の感想から〜


ホンタナ第12回以来の小川一水SF第二作品目となりました。「第六大陸」のような上下二巻の長編小説に挑む小川一水と、「老ヴォールの惑星」などの短編小説に挑む彼との作風の違いに関してタナカ・ナリタが思うところを述べ合う感想回となりました。ナリタをして(ガメラ2のときのような)「そんなわけねえだろ」というような感情を一切抱かせないような徹底的に綿密な取材に裏付けされたこのSF小説はタナカ・ナリタに何を感じさせるのか。どうぞお楽しみ下さい。
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2012年11月6日火曜日

2012.11.6 「第六大陸」小川一水

秋の夜長におすすめの作品を紹介します。2025年、民間企業によって立ち上げられた月面開発計画「第六大陸」。近未来とはいえ宇宙の旅がまだまだ遠い存在である世界で、月に民間の施設をつくるための壮大なプロジェクトXが描かれます。様々な障害が立ちはだかる一大事業に挑む老若男女の熱い思いを綿密な科学考証が支える、至高のSF小説です。
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2012年10月30日火曜日

2012.10.30 時を経て気づく 〜「そらをみてますないてます」の感想から〜

ホンタナ第二回「パタゴニア」から約一年半、あのとき語られなかった著者の背景が存分に描かれていることに満足するナリタ。物語の中でおおきく変化する時の流れ、そしてそれを読む自分たちの時の流れから気づいたことについて語ってみました。
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2012年10月23日火曜日

2012.10.23 「そらをみてますないてます」椎名誠

椎名誠の人生の集大成とも言える作品を紹介します。一九六四年、東京。深夜の地下室で皿洗いのアルバイトに明け暮れる青年がいた。一九八八年、タクラマカン砂漠。烈風と渇きに耐えながら夢に描いた場所へと歩き続ける男がいた。血と汗にまみれ世界を旅してきた著者の中に流れる熱き思いが、時間も場所も越えて描く「人生のクライマックス」。この本に出会えて本当によかった。
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2012年10月16日火曜日

2012.10.16 スカート問答 〜「ガメラ2」の感想から〜

初めての怪獣映画体験とあって、さまざまな点にツッコミを入れたくてしょうがないナリタ。怪獣映画ファンとして受けて立つタナカは、なぜかスカートの丈や中間管理職の苦悩について解説をするはめに。怪獣が「いる」世界を描くために必要なリアリティとは何なのか?スペシャルでもないのに語るに語った100分間、お楽しみください。

2012年10月9日火曜日

2012.10.9 「ガメラ2 レギオン襲来」金子修介・樋口真嗣

平成ガメラ三部作の第二作目を今回はオススメします。日本のお家芸でもある怪獣映画ですが、近年はあまりパッとしていません。「ゴジラvsビオランテ」に大きな影響を受けたタナカとしては面白くないので、私的怪獣映画小史をおりこみつつ大人でも楽しめる怪獣映画の見どころ、そして本作の魅力について熱く語ってみました。怪獣映画バージンのナリタの反応やいかに?!
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