2011年6月22日水曜日

第6回 関連書籍

併せてどうぞ!


「自分の中に毒を持て―あなたは“常識人間”を捨てられるか」岡本太郎
自伝的エッセイについてはあまりぴんとくる物に出会ってこれなかったナリタですが、これは彼の記憶に残る数少ない一冊。これだけ情熱、一貫性とエネルギーで駆け抜けるようなスピード感で一冊書ききってしまう筆力に驚いたのを覚えています。底に書かれた言葉はどれも正直であるがゆえに厳しい物ばかりで、兜の緒を無理矢理グイグイ締め直される思いがします。特に印象に残っているのは以下の部分ですかね。
ぼくは“幸福反対論者”だ。幸福というのは、自分に辛いことや心配なことが何もなくて、ぬくぬくと、安全な状態をいうんだ。(中略)
 たとえ、自分自身の家がうまくいって、家族全員が健康に恵まれて、とても幸せだと思っていても、一軒置いた隣の家では血を流すような苦しみを味わっているかもしれない。(中略)
 ニブイ人間だけが「しあわせ」なんだ。ぼくは幸福という言葉は大嫌いだ。ぼくはその代わりに“歓喜”という言葉を使う。
 危険なこと、辛いこと、つまり死と対面し対決するとき、人間は燃えあがる。それは生きがいであり、そのときわきおこるのがしあわせでなくて“歓喜”なんだ。
なお、ナリタがこの著書を知るきっかけになったのはブログ「凹レンズ〜まとまりのない日記〜」このエントリでした。

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